仮想通貨を安全に「保有・保管」するにはどうすべきか?〜基礎学習vol.2〜

2018/1/26、Coincheck(コインチェック)から650億円相当のNEMと134億円相当のXRPが流出するというニュースが世間を騒がせました。仮想通貨を「保有・保管」している方は少なからずヒヤリとしたのではないでしょうか。

 

このニュースに対する世間の反応から、仮想通貨そのものの特性について理解を深い方が、必ずしも「保有・保管」についても同じように理解しているわけではないことが見えてきました。基礎学習vol.2では、仮想通貨の「保有・保管」について改めて考える機会を設けられればと思います。

 

読者の皆様は、ご自身の仮想通貨の保有・保管体制と照らし合わせてこちらの記事を一読いただけますと幸いです。 

 

仮想通貨の「保有・保管」方法は大きく3つ

ひとえに仮想通貨の「保有・保管」といっても、その方法は様々です。それぞれメリット・デメリットがあり、一概にこれがいい!と言い切れません。正解はないのですが、目的にそって仮想通貨を最適な場所で保有できるとよいと思います。本日は大きく3つの方法に分けて解説いたします。

 

  • 取引所
  • ウォレット(アプリ・ウェブ)
  • ハードウェア・ウォレット

 

①取引所:頻繁に仮想通貨の取引をおこなう方向け

仮想通貨の取引を頻繁におこなう方は、取引所に置いておくことをお勧めします。いざ仮想通貨の取引を行いたい時に、取引所に仮想通貨を送る手間や待ち時間が必要ありません。一方で、取引所は「長期保有・保管」には不向きです。取引所で仮想通貨を「保有・保管」する場合は下記のリスクが発生するためです。

 

取り扱い銘柄から外される

取引所の取り扱い銘柄は随時更新されており、急に取り扱いが停止する場合があります。「保有・保管」していた通貨が取り扱いから外されると、それが引き出せなくなったり、移動できなくなったりします。

 

取り扱いから外れる際にはもちろん事前に通達がいきますが、いかんせん「長期保有」となると、そのようなニュースにも鈍感になったりするため「知らないうちに、仮想通貨が消えていた!」といった事態に陥ることも。このような事態を避けるためにも、長期保有の際には取引所以外の場所で仮想通貨を「保有・保管」しましょう。

 

ハッキング

ハッカー(クラッカー)側から見ると、取引所にお金(仮想通貨含め)があることは明白です。それを狙って、ハッカーからの攻撃も少なくありません。2016年8月には、大手仮想通貨取引所のBitfinexがハッキングによって、12万BTC(現在レートだと約1,350億円相当)が流出する事件が起きました。昨日のCoincheckもまた然り。悪意のある方の攻撃が止みません。

 

尚、自分のせいではないのに資産が取られたり、資金がロックされたりすることに対して、筆者は心底嫌悪感を抱いているため、取引所での保管は最小限にしています。

 

内部不正やカウンターパーティ・リスク

過去に世間を賑わせた「Mt.GOX(マウントゴックス)のBTC消失事件」が、これに当たると言われています。中央集権的な管理体制をしている取引所では、「やろうと思えば盗めてしまうもの」です。外部に積極的に情報を開示している取引所の場合、このリスクはほぼ無いに等しいかもしれないですが、ゼロではありません。取引所は、このリスクを考慮した上で慎重に選ぶ必要があります。

 

取引所はその名の通り「取引」をする役割を中心とした機能のため、特に中長期の「保有・保管」にはあまり向いていない印象です。(あくまで筆者の主観です)

 

②ウォレット(アプリ・ウェブ):仮想通貨の「送受金」をよく使う場合に便利

ウォレット(アプリ・ウェブ)は、取引はしないけど「送受金」の機能をよく使う場合に便利です。アプリのウォレットは使い勝手がよく、直感的で簡単に操作ができます。(Copay, breadwallet, jaxxなど)加えて、取引所で保管する場合と大きく違い「分散型(何者にも管理されていない)」であるため、①で紹介したようなリスクがほとんどありません。

 

ウォレット(アプリ・ウェブ)は、長期保有する際には、ベターな手段だと思います。一方で、「完全に自己責任」であることに注意が必要です。

 

ウォレットでは、「秘密鍵(secret key, private key)」というものを発行します。秘密鍵とは、ウォレットを紛失した際やスマートフォンが水没などして使えなくなったときに、ウォレットを復活させるときの大切な情報です。

 

もし秘密鍵を盗まれてしまったら、その中に入っている仮想通貨も盗まれてしまいます。何者かに秘密鍵を盗まれて、自分の保有していた仮想通貨がなくなってしまった場合、それを取り返すことはほぼ不可能と言えるでしょう。「秘密鍵 = ウォレットに入れている全財産」といえるくらい、大切な情報です。

 

秘密鍵の管理については「紙に書く」「USBに保管する」など、基本的に「オフライン」で管理しましょう。また、秘密鍵は本当に信頼できる人にしか共有しないようにしましょう。(銀行の通帳とパスワードを教えるようなものです)

 

ちなみに筆者は、BTCのウォレットは5個以上(CopayとJaxx)、ETHのウォレットでも3個以上(MyEtherWallet, Metamask)持っています。分散して持つのも、リスクヘッジする手段です。また、MyEtherWalletやMetamaskには、「イーサリアム系のICOに参加できる」という特殊な能力がありますが、こちらについては、また別の機会にご説明します。

 

③ハードウェア・ウォレット:ハッキングの可能性ゼロで長期「保有・保管」向け

ハードウェア・ウォレットとは、「完全オフライン」で仮想通貨を「保有・保管」できる物理的なデバイスです。つまり「ハッキングの可能性がゼロ」ということになります。ネットと切り離されているので、どんな天才ハッカーでもやりようがありません。

 

対して①と②は、形式上「オンライン」の場に仮想通貨を置いていることになります。つまり、ハッキングの可能性はどこまでいってもゼロにはなりません。MyEtherWalletは、開くときや送受金のとき以外はオフラインで管理している感覚に近いですが完全ではありません。(アンロックのとき以外は、PC上にファイルをいれていたり、紙に秘密鍵を書いて保存しています)

 

ハードウェア・ウォレットは、長期保有する場合にベストな方法といえるでしょう。デメリットは物理的な「モノ」としての管理が必要なこと。これを無くしたり、取られたり、壊したりしたらアウトです。「実態のない」仮想通貨の管理は、つまるところ「モノ」の管理に行き着くというのがジレンマです。

 

いくつかのメジャーなハードウェア・ウォレットは以下が挙げられます。

 

  • Ledger(レッジャー)
  • TREZOR(トレザー)
  • Keepkey(キープキー)

 

最近、ハードウェア・ウォレットの需要が高まっているせいで、すぐに売り切れてしまったり、価格が高騰してしまっているため、早い段階で購入することをお勧めします。今後、長い目で仮想通貨を保有していくクリプトコイナーの方は、ひとつは持っておくべきアイテムでしょう。

 

ウォレットのメリット・デメリットを理解して最適な「保有・保管」を選ぼう

今回は仮想通貨の「保有・保管」方法について述べさせていただきました。改めてウォレットの特徴をまとめてみると以下になります。

ウォレットの特徴まとめ

  • ①取引所:頻繁に仮想通貨の取引をおこなう方向け
  • ②ウォレット(アプリ・ウェブ):仮想通貨の「送受金」をよく使う場合に便利
  • ③ハードウェア・ウォレット:ハッキングの可能性ゼロで長期「保有・保管」向け

 

どの場所で「保有・保管」すべきか、それぞれメリット・デメリットがあるので、一概に正解はないのですが、目的にそって仮想通貨を最適な場所で管理できるとよいでしょう。

 

※本記事は読者の投資に責任を負うものではございません。投資は自己責任でお願いいたします。

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